ワンパターンな展開を「マンネリ」と感じるか、一種の「様式美」と捉えるか、人によって評価が大きく分かれる映画。55点
© 2015 Paramount Pictures
あらすじ
かつてケイティとクリスティが暮らしていた家に、ライアン(クリス・J・マレー)とエミリー (ブリット・ショウ)夫妻と娘のリーラ(アイヴィー・ジョージ)が引っ越してくる。ある日、夫妻が物置でビデオカメラとビデオテープを発見し、カメラのレンズをのぞいて以来、彼らの家で不可解な現象が起こり始める。リーラの魂に危険が及び、ライアンとエミリーは彼らを脅かす何者かと対決しようとする が……。
シネマトゥデイより
感想(ネタバレなし)
いつの間にか公開されていた「パラノーマル・アクティビティ」の5作目。
毎回同じ展開でマンネリ感が凄いが、私はこのシリーズが結構好きで、これまでの全作品を観ている。
ただ、今作はほとんどプロモーションがされていなかったので、数日前まで新作が公開されていたことすら知らなかった。
というわけで、新作「パラノーマル・アクティビティ5」を観た感想。
話の流れは良くも悪くもいつも通りだが、映像の見せ方のクオリティが上がっているように感じた。
一人称視点の映画はどうしても観ていてストレスを感じるが、その点をかなり意識したカメラワークになっていたように思う。
あと、過去作では終盤まで大きな展開がなく、じれったく感じるところがあったが、今作では序盤からガンガン怪奇現象が出始め、ストーリー的にもかなり謎に迫る展開となっている。
とはいえ、本来、この映画にはストーリーも謎解きも不要である。
このシリーズにとって大事なことは、ホームビデオに偶然映った「不可解な現象」が次第に凶悪性を帯びてきて、家族の幸せを侵食していく、という過程を徹底したリアリティで描くことである。
その意味では1作目はほぼ完璧な仕上がりだった。
今作ではCGを多用した映像と、音で恐怖感を煽ってくるが、「ちょっと、違うなあ」と思った。このシリーズに期待していることはそういうことではない。もっとアナログでいい。
個人的にはそれなりに楽しめたものの、過去作を観ていないと面白さが半減するのと、ホラー映画としてはどうしても地味な出来であるため、やはり万人にはオススメしにくいというのが率直な感想。
劇場公開日 2016年5月7日
レンタル開始日 2016年6月3日