「心霊ドクターと消された記憶」感想(ネタバレあり)

backtrack

オカルトなのか心理サスペンスなのかわからない中途半端な映画。25点

(C) 2014 Backtrack Films Pty Limited; AP Facilities Pty Ltd; Screen Australia and Screen NSW

あらすじ

娘を亡くし悲しみを拭いきれない精神分析医のピーター。普段の生活を取り戻そうと、患者たちとの面談を徐々に再開し始めた。
ある日エリザベス・ヴァレンタインという患者ではない少女がやってきて1枚のメモを残していく。
そのメモを調べていくと、自分の患者たちが全員1987年の7月12日にピーターの故郷で起きた列車事故で亡くなっていたという事実を発見する。
亡霊たちに導かれ、ピーターは20年間封印されてきた秘密を解き明かしに故郷へと向かう。そこで、10代のときピーターは乗客47名が死んだ列車の脱線事故に関与していたことを思い出す。
自分の記憶が塗り替えられていたことに愕然とするピーター。さらに、亡霊たちはあの夜の記憶の深淵をピーターに覗かせ、彼は徐々に記憶を取り戻していく。
少女が伝えたかった事とは?
彼が封印してしまった、忘れなければならなかった記憶とは?

Amazonより

感想(ネタバレあり)

あまりに退屈すぎて最後まで見るのが苦痛で仕方なかった。

ネタバレすると、主人公のピーターは、自分が子供のころに引き起こした電車脱線事故を引きずっていて、自分の子供を交通事故で亡くしたことをきっかけに警察署に自首するも、実は脱線事故は自分の父親が引き起こしたものだった、というオチ。

この映画がつまらない原因は、「いろいろ詰め込みすぎ」という点にある。

ピーターの記憶障害の謎、電車事故の真の原因、死者がピーターの患者として現れる理由など、一つ一つは興味深いテーマなのに、全部を無理に詰め込みすぎて一体この映画が何のジャンルの映画なのか、わからなくなってしまっている。

サスペンスなのか、ミステリーなのか、それともホラーなのか最後まで見てもよくわからなかった。

そもそも、ピーターが死者と対話する能力を身につけているのか、それとも単に精神異常をきたしているのかという重要な点が最後まで明らかにされないため、ずっとモヤモヤさせられる。それを視聴者が判断する材料は一切提示されず、不親切に感じる。

そして、電車事故が実は父親によって引き起こされたというオチも伏線が一切張られていないため、視聴者が推理することは不可能であり、推理ものとしては0点である。

一体何がしたいのかよくわからない、ご都合主義的なB級映画といわざるを得ない。

この系統の映画としては、クリスチャン・ベール主演の「マシニスト」の方がはるかに面白い。

劇場公開日 2016年5月14日
リリース日 2016年10月5日

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