「ザ・フォージャー 天才贋作画家 最後のミッション」感想(ネタバレなし)

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親子の絆にホロリとさせられる素晴らしい映画。85点

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あらすじ

天才的贋作画家レイ(ジョン・トラヴォルタ)は、ガンに罹った息子のウィル(タイ・シェリダン)の側にいたいがため、組織のボスに手をまわして早期出所をする。その代償として、ボスはボストン美術館のクロード・モネの絵を盗み、レイの描いた偽物とすり替えるように命じる。ミッション実行までの期限は3週間。レイは贋作に挑みつつ、限りある生命のウィルと時間を過ごす。レイに目をつけた警官がつきまとい、ギャングが監視するなか、レイは詐欺師の父ジョセフ、ウィル、幼なじみのカールの4人で、アッと驚く作戦を実行に移していく―。

Amazonより

感想(ネタバレなし)

非常に面白かった。

まず、脚本が素晴らしい。余分なシーンを極限までそぎ落とし、伝えたいことは過不足なく描き出されている。

主役のジョン・トラヴォルタをはじめとする俳優全員の演技も素晴らしかった。登場人物の感情の変化を言葉で説明するのではなく、細かな仕草や態度で十分に表現しきっている。

特に、息子役のタイ・シェリダンの演技が良かった。

映画の序盤では父親に心を閉ざし、凍りつくような冷たい目をしている彼が、徐々に優しい目をするようになり、最後には父親を慈しむ表情をみせる。

彼の演技には、言葉以上の説得力があった。

モネの絵を贋作とすりかえるというストーリー設定は、少々無理があるが、この映画はあくまで家族の絆を描くことを目的としているため、全く問題にはならない。

エンターテイメントとしての映画とは本来こうあるべきである、ということを教えてくれる希少な映画である。

劇場未公開のため、ほとんど知られていない作品ですが、オススメです。

劇場未公開
リリース日 2016年11月2日
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