感想(ネタバレあり)
とにかく画面が暗くて見にくい。その一言に尽きる。
ストーリーは陳腐でひねりもなく、ひたすらビックリ映像と爆音でビビらせるというホラー映画では一番最悪なパターン。
前作で行方不明になったヘザーを探すため、弟のジェームズは友人たちと共に禁断の森の中へと入る。そこで、恐怖の体験をすることになる。
ストーリーは前作の焼きなおしといった感じで本作独自の目新しさが見当たらない。
少し変わったところといえば、ドローンが登場したり、ウェアラブルカメラを装着しているということくらい。
擬似ドキュメンタリー(モキュメンタリー)は、視聴者にそれがあたかも現実の出来事かのように追体験させることが重要であることは言うまでもない。
POV(主観ショット)というカメラワークの性質上、視点の制約が生じることは避けられず、その問題をどのように克服するかが製作者の腕の見せ所なわけだが、この映画では、安直に登場人物全員にカメラを持たせることで、その努力を放棄してしまっている。
結果、疑似体験感はスポイルされ、単に映像品質の低い低予算映画を観ているような感覚に陥ってしまう。
製作者は、なぜ前作が世界的に大ヒットしたのか、理解していないと思わざるを得ない。
私はPOVホラーが大好きなので、かなり甘めに見てしまうが、この映画は正直ダメだと思った。
良いところをあげるならば、ラスト15分ほどの廃屋シーン。
このシーンは視点の入れ替わりがなく、リサ一人の視点で描かれるため、本来のPOVホラーの良さが存分に出ていた。
最初からこの感じで作っていればかなり高評価になっていたと思う。
残念な作品。
30点(100点満点)
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